精神科のリハビリってどんなことやるの？デイケアや作業療法について |

皆さんは精神科のリハビリって聞くとどんなのをイメージしますか？
医療業界のリハビリというと「理学療法」「作業療法」「言語療法」の3パターンが一般的。

その中でも精神科は作業療法のリハビリがメインとなっています。体を動かしたり、言葉のリハビリというよりも徐々に社会復帰を目指すリハビリですね。

今回は精神科で行われるリハビリについて解説していきますね。

精神科で行われるリハビリは大きく分けて2種類

精神科ではリハビリは大きく分けて2種類あります。
入院中に行われるプログラムと外来（通所型）のプログラムです。

何が違うというと、入院中は個人向けが比較的多く、外来はグループで活動するパターンが多いですね。

外来で通ってくる患者さんは、公共交通機関を利用できる程度に回復している人が多く社会復帰に向けての活動がメインになってきます。

逆に入院中の患者さんは、ある程度治療を集中して行う必要があり社会復帰の前段階にあたるので、個人の活動で徐々にリハビリしていく感じですね。

では入院と外来のリハビリ内容をちょっと深堀していきましょう。

入院中は2種類のリハビリが行われます。

入院中で集団活動まではちょっと・・・。って患者さん向けのリハビリを行います。
プログラムは「編み物・ビーズ細工・パソコン・陶芸・読書・映画鑑賞・音楽鑑賞・ぬり絵・パズル・革細工」などの個人向け活動がメインですね。

いきなりグループ活動をするんじゃなくて、作業療法士と会話したりしながら少しづつ対人関係にも慣れてもらいます。活動していくことで、楽しさや日常生活の刺激などを体感してもらいながらリハビリする感じですね。

活動時間は１コマ大体２～3時間が一般的ですね。

SSTとは、「ソーシャル・スキル・トレーニング」の略で、「社会生活技能訓練」とも呼ばれます。大体１グループ5～7人程度で行われ、個人活動からステップアップして社会復帰に向けてのリハビリなんです。

SSTはもともと米国で発展したリハビリなんです。対人関係の改善や症状自己管理、精神障害者の地域生活を支援する治療技法として行われました。

基本の流れはこんな感じですね。
①はじめの挨拶。②生活技能訓練の目的ときまりを確認しあう。③課題の報告を聞く。④練習課題を明確にする。⑤ロールプレイで技能を練習する。⑥次回までの課題を設定する→（次の人へ進み、上記の③から繰返す）

このロールプレイを行うときに、各個人の将来の目標を決めておくのが大切。
その目標達成に向けて毎回課題を報告して、次回に向けて取り組むというのを繰り返すんですね。

これは学校ではないので、課題ができなくてもOK。
相手の欠点を指摘するわけじゃなくて、長所を褒めたり、認め合うのがポイント。もちろん辛くなれば、途中で退席してもらい無理強いしないのが大切なんです。

メインは患者さん同士で対話を行っていきます。お互いに認め合い、助け合いながら対人関係の回復を行います。

活動時間は１コマ大体1～2時間が一般的ですね。

グループ活動を中心に行われ、自分の持っている病気や障害とうまく付き合っていく方法を学んでいく活動。入院中は個人活動でよかったけど退院後は社会生活に慣れなきゃいけません。デイケアを通して少しづつ集団活動を行います。

デイケアに通うメリットはいくつかあります。

同じような症状の患者さんと接するからこそ、デイケアを通して少しづつ社会復帰に近づけますね。

活動プログラムは「カラオケ、軽い運動、園芸、料理、おしゃべり、集団外出」のように、比較的集団行動が多いのが特徴。

活動時間は病院によって変わるので何とも言えないけど、１コマ6時間が一般的ですね。中にはデイナイトケアということで、夜も活動している病院もありますよ。

先ほど紹介した入院中に行う作業療法と一緒です。

外来の患者さんが、入院中の患者さんが行う精神科作業療法に参加するケースもありますよ。ちょっとまだ集団活動はハードルが高いよ・・・。って人は、個人活動が多い精神科作業療法に参加します。

精神科のリハビリは社会復帰がメインのリハビリなので、運動訓練よりも集団活動とかがメインになります。最近だと高齢者の患者さんも増えてきているので、運動活動もゲートボールのように運動量が少ないところが多いですね。

実際に患者さんも、デイケアに通って慣れてきたら作業所に行って働き出している人も沢山います。

デイケアは体験入所できる場所も多いので、気になる人は電話して聞いてみて下さいね。